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今年も大盛況「御坊組キッズサンガ2015」 〜日高別院に溢れる子どもたちの歓声〜

 すっかり、御坊の夏の風物詩となった観のある「御坊組キッズサンガ2015」が8月19日(水)に日高別院で開催されました。
 子どもたち150人、付き添ってこられたご家族100人、スタッフも70人以上いましたか、もう別院いっぱいの人々で数えきれません。

■当日は朝から雨が・・・でも、正午頃には雨が上がりました
 当日は朝から小雨模様、前日に建てた5棟のテントの屋根には雨水が貯まり、境内の水はけの良くないところには水たまりがいっぱい、計画した催し物のいくつかの実施がが危ぶまれる状況でした。午前9時には多くの総代会や仏婦の役員さん方がみえてくださいました。総代会のみなさんは水たまりの排水路をつくったり、ダンボールや新聞紙で水をすいとり、砂を入れるなど雨の甲子園球場での阪神園芸のグランド整備顔負けのような手際よさで会場を整えて下さった。テント位置は少し変更しましたが、午前中には予定したメニューが実施できる会場が完成しました。
 そして、幸いにも正午頃には雨も上がり、万全の準備で参加者を迎える体制が整いました。教化団体と寺方のスタッフのみなさま、本当に有り難うございました。

■第8回御坊組キッズサンガ開式
 予定通り、1:30 開始、司会はこの集いを何から何まで企画・準備・運営して下さっている善妙寺木下眞人師、ご本尊に向かって「ナモアミダブツ、ナモアミダブツ、ナモアミダブツ」お勤めは「真宗宗歌(一番)と3つのやくそく」の斉唱、歌詞はスクリーンにプロジェクターで大写しにされますので、初めての子どもたちも大きな声が出ます。
 ついで、組長の挨拶と「法話」、5分と限られていますので、これは大変、子どもたちに少しでもわかってもらいたいと今年はA3の画用紙8枚に絵を描き工夫したつもり。内容は一粒のライムギの種から伸びた根の長さから、いのちを支える見えないつながりのことを話したつもりですが、うなずいておられるのはお母さん、おばあさん方だけであったような気がしました。因みに、このライムギの話を日本で初めて紹介して下さったのは、私の大学時代の恩師で植物生理学者の滝本敦先生です(中央公論社 (1986年3月初版)「ヒマワリはなぜ東を向くか」)。(後に作家の五木寛之さんがこの話をいくつかの著作に引用され有名になりました)

■第1部は、ようかい体操&きいちゃんダンスからスタート
 次はお待ちかねアトラクション第1部、みんな立って「ようかい体操第1&きいちゃんダンス」を踊りました。前で指導して下さったのはメモリアルウエストから応援に来て下さったお姉さん2人。そして、本物の(?)きいちゃん。
 日高新報(8月21日付)にはつぎのように紹介して下さっています。『「ヨーでる、ヨーでる、ヨーでる』と全員で踊り子どもたちは笑顔いっぱい。途中、わかやま国体マスコットキャラクターのきいちゃんも登場。「ようかい体操第一」と「きいちゃんダンス」のミックス版を踊り、さらに盛り上がった。』

■かき氷の食べ放題
 これが、終わると、子どもたちは好きな「ショップ」を訪ね、いろんな体験をする日高別院ウォークラリー。
 一番人気はなんといっても、「かき氷」。仏婦役員が今年から導入(といってもお借りしたものですが)した2台の電動の製造機で手際よくどんどん作って下さいます。ミツはイチゴ、マンゴー、ハワイアンブルーの3種類、お変わり自由ということで、この3種類を2杯づつ食べた子どもさんもおられたとか、お腹、大丈夫だったかな。なお、仏婦役員はこの機械を使用するに当たっては前日に試運転と練習もして下さっていましたので、ひっきりなしの注文も見事にさばいて下さいました。

■せっけん粘土で作る「ハンバーガー」「クッキー」「和菓子」
 みどう会館の中では、「石けん粘土」予め色がついて小分けされた粘土をさらに切り分けお菓子の形に整えてゆくのです。「ハンバーガー」「クッキー」「和菓子」の3種類からキッズサンガの参加申し込み時に希望も出していただいていますので、それぞれのテーブルで作っていきます。坊守さまやボランテイアスタッフがチューターとなります。「ハンバーガー」などは6種類の色を使いますし、レタスやチーズを表す粘土は薄く広げなければなりません。ちょっと私のような年寄りには製作は無理です。和菓子は三色だんごと桜餅。これなら私にも出来るかもしれない。3種類ともできあがりがまた美味しそう、石けんですから食べてはなりませんが、家に持ち帰っても、勿体なく石けんとしてはよう使わないのではないかな。
 この石けん粘土、原料の粘土には色がついていません。前日に150人分を準備しておかなくてはなりません。寺族女性会員の指導のもと、ボランテイア、仏壮役員、住職方が絵の具を粘土に練り込んでいくのです。これが大変大変、ピンク、ベージュ、赤、茶、黄緑。思いどおりの色を出すには、根気と体力、本当に大変、簡単にはゆきません。まことにご苦労さまでした。

■ストラックアウト、人形すくい、昔あそび
 境内のテントでは、ストラックアウト。9個の的に9個のボールを次々と当てて倒れた的の数だけのお菓子をもらいます。少し午前中の雨の影響で足下が悪かったですが、9点満点が続出、みんなにたくさんの景品を手にしてもらいました。また人形すくいも、金魚すくいの要領でポイを操り小さなボールやかわいい人形、小判やメダルをゲットしました。紙が破れてもワクだけでアヒルちゃんを上手にすくいとる業師もいました。
 また、別のテントでは昔なつかしいといっても、60代以上の男性なら、必ず遊んだ「めんこ」昔、私どもは「 かえし」と言っていました。武者絵の画いた厚紙を思い切り相手のカードの近くにたたきつけ、ひっくり返しして取り合いをして遊んだものです。エスカレートしケンカになったりするので、親から何度も止められましたが、見つからないようにこっそりやり続けた記憶があります。今も製造されているのに驚きました。昔はカードに油をしみこませたり、蝋を塗ったりして「強いカード」を作ったものです。
 これら外テントの催事は総代会、仏壮のみなさんが指導して下さいました。ご苦労さまでした。

■紙ヒコーキ、折り紙風船作り、フェイスペイント
 本堂の中では、信じられないくらい滞空時間が長い紙ヒコーキ、スカイキングと可愛い羽根のついた折り紙風船の製作が住職方や坊守さんの指導で行われました。そして、順番待ちがたいへんだったのがフェイスペイント、目尻や頬にかわいい花や昆虫、アニメのキャラクター、さらにはちょっとキモイ(?)クモやトカゲをペイントしてもらうのです。描き手はボランテイアのお兄さんやお姉さん。みんな中々似合っていましたよ。
 なおこの日、境内地が少し湿ったままでしたので予定していた「竹とんぼ」だけは中止しました。また、来年ね。

■第2部はパネルシアターと大ビンゴ大会、そして閉式
 さあ、4:00になりました。キッズサンガ第2部 パネルシアターの開演です。タイトルは「小鬼のおくりもの」5人の寺族女性の「お姉さん方」が演じて下さいました。お話しに合わせて、黒い幕の上に紙の人形や背景、小道具が次から次へはりつけられてゆきます。だまされてばかりの男、どうなってゆくのかみんな心配顔で見ています。・・・・しかし、最後はめでたし、めでたし。子ども向きのお話しはこうでなくっちゃ。息のあったお姉さん方、何度もの練習を繰り返して下さったに違いありません。有り難うございました。
 さあ、フィナーレはBINGO大会。これがないと御坊組キッズサンガになりません。前には景品が山のようにならんでいます。ひとり一品は当たるような数はあるとはいえ、モノはみな違います。景品獲得はBINGOの完成順、知力、体力関係なし、幼児も小学生も中学生も大人も関係なし、まったく運次第。
 さあ始まり〜始まり〜。司会の善妙寺さん、これまでの運営で随分とお疲れでしょうが、気力を振り絞り、「BINGOのお兄さん」になりきって下さいました。当たり数字はコンピューターがはじき出します。公平無私。
 10個ぐらいの数字が出たところで、早くもBINGOが、それからの新たな数字が出る度にどんどん当選者が出てきます。穴の開いたカードと引き替えにお好みの景品をゲットしてゆきます・・・・。いくら数字が出てきても中々BINGOが完成しない子どもも・・・。仕方ありません。これから歩んで行く人生はもっと厳しい。これも試練に耐える練習、練習・・・。20分くらいで、全員がBINGO完成。前の景品もなくなりました。みなさんお疲れさんでした。
 キッズサンガの最後は参加者全員が本堂の阿弥陀さまに向かい「恩徳讃」を大きな声で斉唱して、「ナモアミダブツ、ナモミダブツ、ナモアミダブツ」で全日程を終了いたしました。

■みなさまのお蔭で今年も大成功でした
 子どもの参加申し込み者が130人余り、当日の飛び込みが20人くらいありましたので、昨年同様今年も150人ほどの子どもたちが日高別院に集ってくれました。教区内でキッズサンガをこれだけの規模で行っているところは無いと思います。毎年これを可能にしてくださっているのは組内全寺院の協力体制のたまものです。教区職員や日高組からも視察して下さいました。また地方紙2社も取材してくださいました。
 今年、御坊組でビブスを作製、スタッフ全員に着用していただきました。デザインは安養寺坊守佐々木ゆかりさんです。前面はGOBOSOの「O」をまとめて下さいました。背面は和歌山教区の和と輪をイメージしたものです。明るい黄地に映えるすばらしいデザイン、参加者のみなさんからもどなたがスタッフかよくわかると大好評でした。これからの組行事で使っていきますが、組内寺院の行事で使用を希望されるところがありましたらどうぞお申し出下さい。
 また、実働部隊としてこの取り組みを支えて下さった「総代会」「仏婦」「仏壮」「寺族女性会」「少年連盟」の各教化団体の皆様には準備、当日の運営、後片付けと本当にお世話になりました。皆様方の智恵と経験がこの集いを豊かなものにしていただいています。昨年に引き続き、メモリアルウエストの職員2名と日高高校生3名、紀央館高校生1名もボランテイアとして大活躍してくれました。重ねて心から御礼申し上げます。そして最後になりましたが、会所を提供して下さり、様々な便宜をはかって下さった日高別院に御礼申し上げます。
 御坊組ではキッズサンガの取り組みを「組の実践運動の重点プロジェクト」と位置づけています。来年度もどうかよろしく御協力のほどをお願いします。
南無阿弥陀仏

御坊組組長
湯川逸紀(三宝寺住職)

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